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【最新】家電製品の失敗しない選び方と電気代の計算方法

公開日: 最終更新日: 2023年07月11日 火曜日

普段から家庭で使用する家電製品は、同じメーカーの製品の中でもさまざまなグレードがあって種類がとても多いと思います。選択肢が多いため、過剰すぎる性能のものを買わず、それぞれのお宅にちょうどいいモデルを選べるのは利点ですが、種類の多さからどれを選べば良いのかわからなくなりますよね。

よりグレードの高い製品の方が、金額に見合うだけのさまざまな便利機能がついていたり、比較的コストの低い製品では、機能はシンプルながらもそのコストゆえ、気軽に購入しやすいというメリットがあります。
しかし、実は機能や金額だけでなく電気代にも差が出ることをご存知ですか?

高い製品の方が色々な機能がついている分、電気代も高くなるのでは?と思うかもしれませんが、中には本体価格が高くても省エネ性能が優れていることから電気代の削減に繋がり、お得になる製品もあるんです!

今回は弊社が取り扱っているPanasonicのエアコン「エオリア」シリーズや一般的な家電製品である冷蔵庫、洗濯機などを例にグレードの高い商品と、機能はシンプルながら低価格で買えるモデルの電気代がどれだけ変わってくるのか比較し、どんな場合に、どういう製品を選んだらお得なのかをご紹介します。

本体価格と電気代の比較

実際に本体価格や消費電力をもとに電気代を計算し比較してみましょう。
今回は1kWhあたり32円で計算しており、その他の前提条件などは各項目に記載しています。

エアコン編:Panasonic「エオリア」

今回は電気代の比較のため、2022年モデルのFシリーズ・Xシリーズともに6畳用を1階に設置した想定で計算してみます。なお、今回は2022年4月1日時点での弊社が設定している標準取付工事費込の価格での比較になりますのでご注意ください。

まずは本体の価格と消費電力について比べてみましょう。

Xシリーズ Fシリーズ
本体価格+取付工事費 156,800円 65,500円
冷房時の消費電力 425W(110~920W) 635W(135~720W)
暖房時の消費電力 440W(105~1,480W) 470W(125~1,220W)
1時間あたりの電気代(冷房中) 13.60円 20.32円
1時間あたりの電気代(暖房中) 14.08円 15.04円
期間消費電力 586kWh 717kWh

価格差は約2.5倍ほど違いますが、Xシリーズの方が消費電力が小さいことがよくわかりますね。
特に冷房時の消費電力の差がすごく大きいです。
しかし、エアコンは設定温度に達したあとは自動的にその温度をキープする運転をするため、常にフルパワーで電力消費しているわけではありません
そこで、各メーカーはJIS規格に基づいた条件のもと、期間消費電力という1年を通して使用する冷房・暖房にかかる電力量を記載しているので、それを参考に1年の電気代がどのくらい変わるか比較してみましょう。

Xシリーズは
586kWh(期間消費電力)×32円(現在の1kWhあたりの値段)=18,752円(1年間のエアコンの電気代)
となり、1ヶ月では約1,562円かかる計算になります。

それではFシリーズではどうでしょうか。
717kWh(期間消費電力)×32円(現在の1kWhあたりの値段)=22,944円(1年間のエアコンの電気代)
となり、1ヶ月の電気代は1,912円。XシリーズとFシリーズでは1ヶ月で約350円の差が出ることがわかりました。

1ヶ月約350円なら気にならないという方もいらっしゃると思いますが、約350円の1年分と考えると約4,200円
エアコンをはじめ家電製品はそう頻繁に買い替えるものではありませんよね。一般的には家電製品の寿命は10年ほどといわれていますので、10年でかかる電気代とそれぞれの本体価格を合わせて計算してみると

Xシリーズ
1,562円(1ヶ月の電気代)×12(ヶ月)×10(年間)=187,440円(10年間の電気代)+156,800円(本体価格)=344,240円

Fシリーズ
1,912円(1ヶ月の電気代)×12(ヶ月)×10(年間)=229,440円(10年間の電気代)+65,500円(本体価格)=294,940円

となります。
FシリーズはXシリーズよりも約9万円ほど安くなっていますが、電気代ではXシリーズの方が、42,000円お得ということになります。

Xシリーズに限らずグレードの高い製品には、省エネ性能を高めるためのフィルターの自動掃除機能や、優れた自動運転機能が付いていたり、除菌・消臭効果や除湿・加湿機能など数多くの機能がついていますので、使用頻度も使用時間も長くなるリビングなどにはXシリーズなどグレードの高いモデルを、必要なときだけつけるお部屋や、たくさんの機能が必要ではない・たまにしか使わない・稼働時間が限られているお部屋などにはFシリーズで十分なこともありますので、そのように価格と年間消費電力量を選び分けて設置すると、ランニングコストまで含めてお得に使用することができます。

詳しくはPanasonicの公式ページに製品ごとの比較表が載っています。
電気代だけでなく多種多様の機能などさまざまな要素で比較ができるのでぜひ参考にしてください。

次に冷蔵庫・洗濯機の電気代を比較していきます。なおここからは本体価格を価格.comに掲載されている8月31日現在の最安値を参考にしています。

冷蔵庫編:日立

冷蔵庫は日立の「R-HXCC62S」「R-HW62S」で比較します。同じ617Lの容量で発売日も近い製品です。

 R-HXCC62SR-HW62S
本体価格315,000円252,906円
省エネ基準達成率119%106%
年間消費電力量270kWh303kWh
発売日2022.02.242022.02.17

本体価格は約6万2000円ほど差があります。
図に記載されている省エネ基準達成率とは、省エネ法に基づいて定められた、省エネ性能の目標基準値をどのくらい達成しているかを表したものです。こちらは13%の差がありますね。
冷蔵庫は他の家電製品と比べて、基本的に1年中つけっぱなしにする製品なので、メーカーが年間消費電力量をあらかじめ記載しています。 これを元に電気代を計算すると

R-HXCC62S
270kWh(年間消費電力量)×32円(現在の1kWhあたりの値段)=8,640円

R-HW62S
303kWh(年間消費電力量)×32円(現在の1kWhあたりの値段)=9,696円

となります。冷蔵庫も価格の高い製品の方が約1,000円ほど電気代が低いですね。
エアコンと同じく10年単位で考えると電気代の差は1万円ほどで、本体価格と差し引くと2つの製品を10年使った際の差は約5万円です。

R-HXCC62Sの方が電気代が安いものの、本体価格が高いのでお得感がないと感じるかもしれませんが、こちらの製品には冷蔵庫カメラというスマホアプリと連携することで、外出中でも冷蔵庫に何が入っているか確認できる機能が付いていたり、ドアの材質が強化ガラスでできているので、傷がつきにくくタッチパネルで操作ができるなど機能面での差がありますので、本体価格が高くなっていることがわかりますね。

冷蔵庫はエアコンほど消費電力が高くないので電気代にさほど差がありませんが、機能面でかなりの差があります。ご家庭の生活スタイルに合わせて必要な機能・必要でない機能を比較して製品のグレードを選ぶといいでしょう。

洗濯機編:Panasonic

洗濯機はPanasonicの「 NA-FA7H1」と「NA-F70PB15」という同じく縦型で7kgの容量を持つ製品で比較します。なお、乾燥機能はのぞき、洗濯時の電気代をメーカーが記載している定格洗濯時(洗濯1回分)の消費電力量をもとに計算します。

NA-FA7H1 NA-F70PB15
本体価格 79,777円 43,929円
定格洗濯時消費電力量 53Wh 112Wh
定格洗濯時消費水量 92L 119L
発売日 2021.11.01 2022.06.25

表を見てわかる通り、定格洗濯時(洗濯1回分)の電気代が約2倍の差があるのがわかります。
洗濯機の電気代は「定格洗濯時消費電力量(Wh)÷1000×電気料金単価(円/kWh)」で求められるので、早速計算してみましょう。

NA-FA7H1
54Wh(定格洗濯時の消費電力量)÷1000×32円(現在の1kWhあたりの値段)=約1.73円(洗濯1回分の電気代)
ということになり、毎日1回洗濯機を使用するとしたら1年で約631円の電気代がかかります。

NA-F70PB15
112Wh(定格洗濯時の消費電力量)÷1000×32円(現在の1kWhあたりの値段)=約3.58円(洗濯1回分の電気代)

ということになり、毎日1回洗濯機を使用するとしたら1年で約1,306円の電気代がかかり、約2倍の電気代がかかっていることがわかります。

今回の計算には乾燥時の電気代は含まれていないので、1年間の電気代としては2倍かかっているにしてもあまり大きくないと感じるかもしれませんが、乾燥機能を使う場合にはさらに電気代はかかりますし、洗濯には電気代だけではなくもちろん水道代もかかりますよね。

また表の通り、消費電力量が少ないNA-FA7H1はNA-F70PB15と比べて27Lも消費水量が少なく、電気代と同じように毎日1回洗濯機を使用すると考えると、1年間で9,855Lも変わってくることになります。
水道代の節約まで含めて考えると、家族構成や普段どのくらい洗濯機を利用するかによっては電気代だけでなく水道料金も変わるかもしれません。

まとめ

このように本体価格が安い製品は、グレードの高い製品よりもイニシャルコストが低いというメリットはあるものの、電気代などランニングコストが大きくなる場合があります。価格が高い製品は最新の技術や様々な付加機能などの理由によって高くなっています。
2倍、3倍高い製品でも使用頻度によっては、高いものを買った方が最終的にお得になる可能性もあるのです。逆に言えば、機能はシンプルでいいという場合や、短いスパンで買い替えるもの、使用頻度は低いがちょっと欲しい家電製品、ということであればより安い製品がちょうどいいということもあると思います。

いまご使用の家電製品から新たに買い替える場合、本体価格だけでなく今後のランニングコストも考えて、消費電力量を比較しながらできるだけ電気代を削減できる製品を選びたいという方や、新たに買い替えた場合、どのくらい電気代が変わるのか知りたいという方は、こちらのサイトから品番を指定して比較することができますので参考にしてください。
参考:環境省

家電製品を購入するときに、少しでも安く購入するために商品の価格をインターネットや店舗で比較したりする人は多いと思います。ただ、商品を使用することで発生する電気代まで計算する人は非常に少ないと思います。使用することで消費する電気代の計算は思ったよりも簡単にできますし、項目を入力するだけで計算してくれるサイトもあります。家電製品を選ぶ際にどの製品を選んだらいいのかわからないという方は、ぜひ指標の一つとして参考にしてみてください。

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