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最近の電線不足の原因とは?

公開日: 最終更新日: 2024年02月15日 木曜日

電線不足の原因とは?

皆さんは、実はいま電線不足が業界で大きな問題になっていることをご存知でしょうか?驚くことに、電気工事を行うための基本的な材料が不足している状態が、昨年11月頃から続いています。これは私たちの生活に直結する問題であり、今後の住宅事情にも深刻な影響を及ぼす可能性があります。
電気工事は、新しい住宅を建てる際やリフォームを行う際に欠かせない作業です。

電力インフラの拡大や更新、電気自動車(EV)の普及などにより、電線への需要が高まっている今、その土台となる電線が不足しているということで、どれだけ先進的な設備を取り入れた住宅を建てるプランがあっても、工事自体が行えないというもどかしい状況にあります。

今回は、電線不足の現状について何が原因なのか詳しく見ていきます。

主な原因

銅管
電線不足の背景には複数の要因が絡み合っています。今回の電線不足では特にこれが原因!といった要因が見当たらず、電線不足が起こる際の原因とともに列挙しています。

原材料の不足

銅やアルミニウムの不足
これらの金属は電線の主要な原材料であり、その価格の高騰や供給の不安定さが原材料不足の要因を引き起こしています。

生産コストの増加

エネルギー価格の上昇
生産コストが増加し、これが電線の供給に影響しています。特に銅はコロナ前の2019年と比較して、2023年では約1.5倍程度の市場価格で推移しておりその生産コスト増加の大きな要因となっています。

パンデミックの問題

工事の遅延
コロナ禍の資材と人材不足により滞っていた工事が解消しつつあり、それによって滞っていた工事が一気に進みだしたことにより電線の使用が増えたことも原因のひとつです。

大規模な建設事業

需要の急拡大
九州や北海道の半導体工場の建築や九州の再開発が重なったといわれています。その一部を紹介します。

・昨年から始まる九州のTSMC工場の建設
・大阪万博建築部材
・北海道のラピダスの半導体の新工場建設
・福岡の天神ビッグバン、博多コネクティッドなど福岡市中心部の大型再開発

などが原因と言われています。

電線の受注受付停止

受注受付停止

建設電販分野は上記の4社(SFCC、矢崎エナジーシステム、住電HSTケーブル、フジクラ・ダイヤケーブル)で市場のケーブルの需要を賄っている状態です。
その全社が現在受け付けている受注分の納品を優先するために、新規受注停止・納期遅延を表明した事により、より拍車をかけているようです。

2月現在、住電HSTケーブル、フジクラ・ダイヤケーブルから2月中の受注再開のお知らせが出ており、SFCCについても3月1日より受注再開のお知らせが出ています。ただし、再開後に受注が集中した場合、再度受注を停止することを示唆している会社もありますのでまだ予断を許さない状況です。

電線不足がもたらす影響

ケーブルドラム

産業界への影響

プロジェクトの遅延
住宅業で言えば、住宅の建設やエアコンなどの電化製品を設置するに当たっては必ずといっていいほど電線が使用されます。長期的に続くと電線のコストが増加することにより、住宅の建設費用や電気工事費の増加が考えられます。
コストの増加
電気工事業界では、家を立てている途中に先行配線というあらかじめ電気の配線を通しておく工事がありますが、電線がないと行うことができません。

消費者への影響

価格上昇
住宅の建設やエアコンなどの電化製品を設置するに当たっては必ずといっていいほど電線が使用されます。電線のコストが増加することにより、住宅の建設費用や電気工事費の増加が考えられます。
サービスの遅れ
電気工事業界では、家を立てている途中に先行配線というあらかじめ電気の配線を通しておく工事がありますが、電線がないと行うことができません。

対応策と将来の展望

電線不足に対処するための多角的な対応策が必要です。2021年11月~2月頃にも高圧ケーブルの不足が発生しています。定期的に発生しているケーブル不足の問題ですが、このようなことが起こらないよう将来的な展望も考慮し対策を検討することが重要です。

産業界の対応策

原材料不足に対応するため、新しい材料やリサイクル材料の利用を促進することが肝要だと考えられます。銅の代替材料として期待されているアルミニウム合金の伝導率を高める製法が、近年とても注目されています。アルミニウムの2倍ほどの高い伝導率を持つ銅ですが、原材料価格もアルミニウムの約2倍ほどあり価格高騰の要因となっています。地球の埋蔵量が銅の1000倍程度あるアルミニウムが代替となるのであれば大きな技術革新を巻き起こすこと間違いなしです。

政府の介入

産業支援策や貿易政策を通じて、まずは原材料の安定供給、輸入先の多様化を図ることでしょう。今回の電線不足に関して、政府は口先介入のみしかありませんでした。解決の目途が立ちつつありますが、電線の問題はインフラ設備だけではなく、今やさまざまなものごとに関係することです。
今後は、政府としてもっと早急な対応を期待するばかりです。

将来の展望

今後は、環境と経済のバランスを考慮した持続可能な供給システムへの移行と、各国や産業間での協力を通じて、電線不足問題の解決を目指していくでしょう。国内のみで需要と供給のバランスを取り続けるのは非常に難しいことでしょう。世界情勢などを勘案すると簡単なことではない思いますが、原材料価格の変動や需要の変動に対応し続けるためにも、世界各国や産業間で協力を得られるシステムができると良いのではないでしょうか。

まとめ

今回は、昨年より始まっている電線不足の要因とされるものと、対応策や将来の展望についてをまとめました。

ケーブルの需要を賄っている4社のうち3社から受注再開の予定が出され、現在は解決の見通しが見えてきてはいますが、災害の復興や2025年まで続く大阪万博会場や半導体工場の建設としばらくの間、需要は減りそうもありません。中長期的な展望も考え、政府やケーブルの需要を賄っている企業には対策をしてもらうことを願うばかりです。

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