実は知らない!?太陽光パネルのポテンシャルを最大限引き出す最新技術とは?
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最終更新日: 2024年10月22日 火曜日
太陽光発電システムは、電気代の削減効果、売電収入など多くの利点がありますが、故障や問題が発生すると、発電のパフォーマンスに大きな影響を与えることがあります。
実際に太陽光発電を導入する際にも「どういったことで故障するのか」について、詳しくご存知の方は少ないと思います。
今回は、太陽光パネルの故障についての基本的な知識、具体的な事例や原因、そしてそれらの問題を解決する方法について解説します。
太陽光発電システムはパネル同士が繋がっています!
太陽光発電システムでは、複数のソーラーパネル(モジュール)を直列に接続して一つの回路を構成することを「ストリング」と呼びます。
太陽光システムについて少しでも調べたことがある方は、「系統」という単語を聞いたことがあるかもしれません。「1ストリング」と「1系統」は、大規模な商業用システムでは異なる意味合いで使われることがありますが、住宅用システムにおいてはほぼ同義と考えて差し支えありません。
太陽光パネルは意外にデリケート?
太陽光パネルは、単に“故障”するだけでなく、様々な要因によって発電効率が落ちてしまうことがあります。落下物や積雪、建物や木の影、汚れなどが影響し、機器が壊れていなくても発電効率が低下することがあります。
そのため、定期的な清掃などのメンテナンスが必要です。実は、太陽光パネルは意外とデリケートな一面も持っているのです。
太陽光発電システムが抱える問題点とは?
実はご存じない方が多いのですが、太陽光パネルはその1枚の発電効率が故障などなんらかの理由で下がってしまった場合、連なっているストリング全体に影響が出てしまいます。
例えば、100%発電できる元気なパネルも、そのストリングの中に1枚でも発電量が低下したパネルがあると、その低い発電量に全体が合わせられてしまうのです。これは、直列つなぎのシステム特有の問題で、1枚のパネルが影や汚れ、故障などで発電量が落ちると、ストリング全体の発電能力が低下してしまうのです。
経年劣化は不均一に起こる
また、太陽光パネルの性能は20年間で約20%ほど低下するといわれています。
しかし、全てのパネルが同じように劣化するわけではありません。パネルごとに劣化の進行具合が異なるため、経年劣化の際にはパネルごとに差が生じていきます。
このように、パネル1枚1枚のバラつきも発電効率を低下させる原因の一つです。
太陽光発電の新常識: ソーラーエッジのパワーオプティマイザとは?
この問題を解決するための画期的な商品が、ソーラーエッジ(SolarEdge)社のパワーオプティマイザです。
このシステムは、専用の高効率パワーコンディショナと、各パネルに1つずつ取り付ける※パワーオプティマイザ本体で構成されています。
これにより、従来の太陽光発電システムの弱点であった影の影響やパネルの個体差による発電ロスを大幅に削減しシステム全体の発電効率を最大化することが出来ます。
※パネルの出力や、ストリングの数によってパネル1枚あたりにつけるパワーオプティマイザの必要数が変わることがあります。
パワーオプティマイザにできること
太陽光発電システム最大の弱点を克服!
パワーオプティマイザを取り付けられたパネルは1枚ずつ制御することが可能なため、1ストリングの中で発電効率が下がったパネルがあったとしても、他のパネルが影響を受けず、正常に発電を続けることができます。
これにより、太陽光発電システム最大の弱点ともいえる点を解消できるのです。
また、これにより事前にパネルを配置するシミュレーションの際に「影がかかってしまうから」という理由で設置できなかった場所にもパネルの設置が可能になるなど、配置の選択も増やすことができます。
パネルの設置自由度が向上し、設置可能場所が増加!
パワーオプティマイザは設計の自由度が格段にアップします。
1ストリングあたり最大13.75kWまでパネルを搭載することができるだけでなく、複数の屋根面もまとめて一つのストリングとして配線することが可能です。
従来のシステムでは、1ストリングあたりのパネル枚数に上限と下限がありました。
端的に言うと、1まとめにできる最低の枚数と、最高の枚数があるのです。
たとえば下の図のように、屋根の小さなスペースにパネルを置くことはできたとしても、1ストリングの最低数に満たないため、設置できるのにできないという状態になってしまいます。
パワーオプティマイザは設計の自由度が高く、枚数の条件も広いので、複雑な配置、離れた場所にあるパネルも1ストリングとしてまとめることが可能となります。それによってこれまで設置が難しかった場所にもパネルを設置できるようになり、設置可能な場所が増えるということです。
パワーオプティマイザを設置することでストリング全体に影響が出ることを鑑みて、影を避けるために設置できなかった屋根部分にもパネルを設置できるようになります。
このように、パワーオプティマイザを導入すると同じ屋根面積でも最大限有効活用できるようになります。
見えない発電ロスを見える化し、故障を検知する
これまで、パネル1枚1枚の発電量の計測はできる技術がほぼなく、全体の発電量や、ストリングごとの発電量を確認することしかできませんでしたが、パワーオプティマイザをパネル1枚1枚に取り付けることで、どのパネルがどのくらい発電しているか、発電量をモニタリングすることができます。
これにより、今まで難しかった目視では確認できない発電効率が低下したパネルの特定が格段にしやすくなりました。
発電量と消費状況をリアルタイムに把握
エナジーメーターというオプション機器を設置することで、1日のエネルギー発電量と消費量をリアルタイムで確認することができます。
これにより、昼間にどのくらい電気を使用しており、どのくらい余っているのかを各家庭で確認することができます。電気の余剰がある時間帯に消費電力の大きい家電製品を使用するなど、エネルギーをより有効に活用することが可能です。
高効率パワーコンディショナでシステム全体の発電量を向上
パワーオプティマイザの専用のパワーコンディショナは変換効率99%を誇ります。
パワーオプティマイザ専用パワコンは、パワーオプティマイザを取り付けずパワコンだけで使用することも可能なので、パワコン交換のタイミングで、こちらの専用パワコンと交換するだけでも、年間の発電量を上げることができます。
導入のしやすさ
このパワーオプティマイザは、パネルに取り付けるだけの簡単な機器ですので、どのメーカーのパネルにも取り付けが可能です。新築だけでなく、既に設置されている太陽光パネルへの後付けも可能です。
また、通常約10年でパワーコンディショナは交換のタイミングを迎えますが、この交換のタイミングに合わせてパワーオプティマイザを導入することも可能です。
このように、パワーオプティマイザはメーカーの組み合わせや導入時期の自由度が高い中で、リアルタイムで発電量を可視化することができるので、故障による発電効率の低下リスクを大幅に抑えることができます。
導入のデメリット
パワーオプティマイザは、太陽光システムに必須の機器ではなく、オプション機器となるため導入には追加費用が発生します。そのため、予算によっては導入が難しいこともあるでしょう
しかし、大規模な産業用システムなどでは、1ストリングに与える影響が非常に大きいため、長期的に見れば導入のメリットのほうが大きいと考えられます。
導入を検討する際には、設置業者に相談し、具体的な費用対効果や最適なシステム構成についてアドバイスを受けることをおすすめします。
まとめ
太陽光パネルの故障は、システム全体のパフォーマンスに大きな影響を与えます。しかし、ソーラーエッジのパワーオプティマイザのような最新の技術を導入することで、問題を効果的に解決し、発電効率を向上させることができます。
太陽光システムは安い買い物ではありません。そのため、少しでも故障や機会損失のリスクを下げるために、パワーオプティマイザなどのオプション機器を導入することを検討する価値があるのではないでしょうか。
太陽光発電システムの導入を検討している方や、既存システムのパフォーマンスを向上させたい方にとって、非常に魅力的な商品となっています。
ご興味のある方は、まずはシミュレーション、お見積もりだけでもお気軽に弊社までお問い合わせ下さい。