EVコンセントを設置する際の注意点とは?
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最終更新日: 2024年06月19日 水曜日
ここ数年ガソリン代の高騰は勢いを増しており、電気自動車のランニングコストの低さに注目されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
近年各自動車メーカーから続々と新たな電気自動車が発売されています。有名な所だと三菱自動車のi-MiEV、日産自動車のリーフ、新たに販売されるサクラ、テスラのモデル3などがあります。
色々な国の様々なメーカーから出るのに同じ充電設備で充電できるのでしょうか?
そこでご自宅に充電設備を設置する際の注意点や、コンセントの種類についてご説明します。
EVコンセントの設置の際の注意点
一般家庭につけるEVコンセントには大きく分けて100Vと200Vの2種類がありますが、EVコンセントの使用目的で100Vの製品をお選びになるお客様は多くありません。
皆さんが普段の生活で使用しているお部屋のコンセントは基本的に100Vで、専用コンセントを設置して200VのエアコンやIHなどを設置している方もいらっしゃるかと思います。
それと同じように大容量のバッテリーを搭載するEV・PHEVの充電には出力の大きい充電設備が必要となるため、通常のコンセントと同じ100Vではパワーが足りず、電気自動車の充電に時間がかかりすぎてしまうためです。
現在契約中のアンペアが低かったり、電気会社との契約が100Vのみの場合などは契約の変更が必要になります。その場合は充電設備の設置工事の前に分電盤の交換や200V電源の引き込みなどの電気工事が別途必要になりますのでご注意ください。
また充電の際には15A以上使用しますのでご家庭の電力の使用状況によってはアンペア数の契約を見直すことも必要でしょう。
自宅に設置できるEVコンセントのタイプ
1.コンセントタイプ
充電設備の中では本体価格、設置費用ともに比較的安価で、ほとんどの製品が15A~20Aの規格です。あくまでコンセントですので、別途に用意した充電ケーブルを充電するたびに取り付けて使用します。
2.壁面取付設置タイプ
カーポートの支柱や建物の壁に取り付けることが可能です。充電ケーブルを内蔵している製品が多く、アンペア数が30Aの製品もあるなど、コンセントタイプよりもパワフルで充電時間が短いものが多いです。
その分価格も高くなりますがコンセントタイプとは違い、いちいちケーブルを差し込む必要がなく、ケーブルが内蔵できるタイプは鍵がついているものが多いので、盗電やケーブルの盗難にも対応できます。
3.スタンドタイプ
壁面取付設置タイプにスタンド(別売)を取り付けて設置するものと、ポールと一体になっている産業用があります。壁面取付設置タイプスタンド取付は、近くに壁面や支柱など取付することができる場所がない場合に使用します。
産業用は高速道路のパーキングエリアや商業施設の駐車場など公共の施設で設置されているケースが多いですが、非常に高額であるのと一般家庭では電力供給が十分にできないため、一般家庭に設置することはまずありません。しかし、充電の速度は一般家庭用より遥かに早く充電することができるようになっています。
4.V2H
1~3までで紹介した充電設備はいわゆるEVコンセントと呼ばれるもので、家から車への一方通行の仕組みになっています。V2Hとは「Vehicle(車)To(から)Home(家)へ」という意味を持っています。
その名のとおりEVコンセントのような一方通行ではなく車から家へ電気を送ることができるようになっています。
車から家に電気を送ることができるとどうなるでしょうか?災害などの電気が使用できないときも家に車があれば電気を使用することができるのです。
これについては、別の機会にもう少し詳しくお話ししたいと思います。
専用規格のメーカーも…
テスラ『ウォールコネクター』は自社専用の充電規格を使用してます。世界的に有名な高級車メーカーであるポルシェは現在、CHAdeMO(チャデモ)規格ですが今後専用の充電規格で販売していくことが決定しています。
またテスラ『ウォールコネクター』ですが、チャデモアダプターというCHAdeMOをウォールコネクターに変換するアダプターもありますので、テスラの充電設備が無くても安心して使用することができます。ただし、一般家庭での充電速度はウォールコネクターの方が早くなっています。※200V48Aまで対応
自宅での充電がおトクになる3つのポイント
1.電気自動車に乗るなら充電設備は必須
電気自動車を購入する際には、自宅への充電設備設置は必須といっていいでしょう。毎日車に乗る方などは特に、充電の度にディーラーや商業施設、コンビニなどに設置されているEVコンセントを借りに行くのはあまりにも手間です。
また設置されている台数が限られているので、場合によっては順番待ちをすることもあるかもしれません。公共のEV用急速充電は原則1回30分までとされていますが、前の人の30分、自分の番で30分…と考えると寝ている間や自宅で過ごしている間に充電を済ますことができるのは最大のメリットといえるでしょう。
2.ランニングコストが安い
それぞれの車の燃費や季節などによっても左右されますが、電気自動車とガソリン車で同じ距離を走行した場合、電気自動車の方がランニングコストが安くなる可能性が高いです。
あわせて夜間の電気料金が安くなる特定の料金プランを契約すれば、ガソリン車よりも安いコストで充電を済ませることができます。
さらにご自宅に太陽光発電が備わっている方などは、自宅で発電した電力でまかなうことができるので、ガソリン代を払っていたときよりもランニングコストが削減できます。
3.補助金が出る
日本では2035年までに新車販売で電気自動車100%という目標を掲げており、電気自動車本体のみならず充電設備に対しても補助金が支給されることがあります。設置場所や条件によって異なります。
またお住まいの地域によっては、各自治体より別途補助金が給付される場合があります。
※必ずしもすべての自治体の最新情報を掲載できているものではありませんので、詳細および最新情報については、各地方自治体サイトなどをご確認ください。
まとめ
充電設備はEVコンセントのように比較的安価で取り付けも簡単なものから、V2Hのように蓄電池の代わりとして太陽光を活かしながら災害対策にもなる製品など、種類も価格帯も幅が広いです。
電気自動車を購入する方にとっては必須となる設備ですから、ご自宅に合う最適な製品を慎重に選ぶ必要があります。
弊社では様々な施工実績がありますので、お気軽にご相談ください。