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冬場の暖房器具の光熱費を比較!

公開日: 最終更新日: 2023年12月21日 木曜日

寒い冬が訪れると、快適な室温を保つために欠かせないのが暖房器具です。
夏場の冷房器具といえばほぼエアコン一択と言っても過言ではありませんが、夏場と比べると暖房器具は選択肢が多く、使用されている器具はご家庭によって様々だと思います。
種類の多い暖房器具ですが、一体どれにどのくらいの電気代がかかるのか、詳しくご存知の方は少ないでしょう。

電気代は冬のほうが高い

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じつは総務省の統計によると、1年の中で一番電気代が高くなるのは、毎年2月〜3月頃だとご存知ですか?電気代の支払いは基本的に先月分を払う場合が多いですから、ちょうど真冬の時期である12月~1月に一番電気を使用しているのがわかります。

そこで今回は、1年の中で一番電気代がかかると言っても過言ではない暖房器具の光熱費について、また具体的な節電対策について考えていきます。

なぜ冬場のほうが電気代が高くなるのか

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例えばエアコンは屋外の空気中にある熱を室外機を通じて汲み上げ、部屋の中を温めます。冷房使用時は逆に、室内の熱を汲み上げて屋外に排出して、部屋の中を冷やします。外気温とエアコンの設定温度(室温)が大きいほど屋外と室内の間で運搬する「熱」の量が多くなり、その分、消費電力が大きくなるのです。
冬は外気温が「0℃以下」になることもあり、冬のほうが外気温と室温の差が大きいので、エアコンの消費電力も大きくなるのです。エコキュートも同様の理由で同じようにお湯を沸かしても消費電力が高くなっています。日常的に使用しているものの消費電力が高くなっていると知らない間に電気代が上がってしまうことが多く結果的に電気代が高くなってしまうのです。

暖房器具の使用率

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1位:エアコン
節電機能やタイマー設定が豊富で一年中使えます。いまや一般家庭のエアコンの普及率は約95%を超えており、普段から使用する機会が多いですから、実際に夏場と変わらず、暖房としてもエアコンを使用しているご家庭は多いでしょう。
温まり方:部屋の空気全体を温める
温まる速さ:時間がかかる

2位:石油ファンヒーター・ストーブ
エアコンの次に使用率が高いのが石油ファンヒーター・ストーブです。火力が高く、寒い時期には頼りになりますが、電気代自体よりも灯油代が気になるところです。
温まり方:部分的に温める
温まる速さ:すぐに温まる

3位:電気ストーブ
電気で発熱するヒーターを搭載したポータブルな暖房器具で、手軽に移動させながら利用できる。
温まり方:部分的に温める
温まる速さ:すぐに温まる

ホットカーペット
足元を重点的に暖めて暖を取ります。ひざ掛けや毛布と合わせて使用すれば、こたつのように広範囲を暖めることが可能です。
温まり方:足元など直接体が触れる部分を温める
温まる速さ:すぐに温まる

電気毛布
掛け布団のように使うタイプや敷き布団のように使うタイプがあります。暖かさに比べ、電気代が低いため、睡眠時に適しています。
温まり方:直接体が触れる部分を温める
温まる速さ:すぐに温まる

こたつ
座卓としても使用でき、毛布と合わせて使用すると下から上に暖かさが広がります。比較的低消費電力で快適な温かさを提供する、日本の冬の代名詞です。
温まり方:足元など直接体が触れる部分を温める
温まる速さ:すぐに温まる

床暖房
電気式または温水式で床下を暖め、床から直接伝わる熱と床から部屋全体に広がる熱の組み合わせでお部屋を暖めます。面積が広く一度温まるまでに時間がかかりますが、効率的な広範囲暖房が可能です。
温まり方:足元から部屋全体を温める
温まる速さ:時間がかかる

オイルヒーター
油を利用した暖房で、電気で内部の油を温めて熱を長時間保ちます。適切な温度になるまで時間がかかりますが保温性が高く、一度温まると電力を抑えながら部屋を温めることができます。
温まり方:部屋の空気全体を温める
温まる速さ:時間がかかる

パネルヒーター
薄型で取り回しやすく、即座に暖房効果が得られます。デスク作業中の足元のような狭いスペースでも取り入れやすく部分使いに適しています。火傷しづらいため、ペット用や小さなお子様のいるご家庭で使われることも多いようです。
温まり方:部分的に温める
温まる速さ:すぐに温まる

電気代の計算方法

電卓

消費電力量(kWh) ×電気料金の単価 = 電気代
電気料金の単価は、公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める、1kWhあたりの電気料金の目安を31円/kWh(税込)で計算しています。
電気代は上記の計算式で求められます。

①まず各暖房器具の仕様や取扱説明書から、消費電力(ワット数)を確認します。
例えば、消費電力が1000W(1kW)の場合、1時間使用すると1kWhの電力を消費します。

②次に利用時間と消費電力から、1ヶ月あたりの消費電力量(kWh)を計算します。
1kWのヒーターを1日4時間使用した場合、1kW × 4時間 × 30日 = 120kWhとなります。

③最後に1kWhあたりの電気料金の単価を掛けます。
この場合では、ヒーターを使用した際の1ヶ月の電気料金は120kWh×31円=3,720円 となります。

暖房器具別の電気代(光熱費)比較

では早速各暖房器具の電気代を計算していきます。

また、使用する各暖房器具の消費電力は各家電メーカーのカタログの消費電力に則り計算しています。気象条件やお住まいの場所、設置場所などの条件は含まないものとします。各地域や電力会社によって単価が異なるため、自宅で契約している電気料金プランの単価を確認しましょう。

エアコン
8~10畳用の2.8kWのエアコンの場合、暖房使用時の1時間あたりの平均消費電力は約880W
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した場合→約6,547円。

石油ファンヒーター・ストーブ
石油ファンヒーター・ストーブは、当然電気代以外に灯油代がかかります。

10畳用の場合で、1時間に0.2Lずつ消費するとして、1日8時間使用した場合の1ヶ月の灯油消費量は約48L。灯油代はガソリン・灯油価格情報NAVI様より10月末の灯油平均価格を参考にし、ここでは1L=120円として計算します。そうすると1ヶ月の灯油代は、約5,760円となります。

ここからさらに稼働させる電気代を加えます。点火時と燃焼時で異なるものの、今回は平均消費電力量は約100Wとします。となると1ヶ月の電気代は744円。
合計すると1ヶ月にかかる光熱費は約6,504円となりました。

電気ストーブ
そもそも電気ストーブに分類されるものは種類が多く、今回は強の設定で使用した場合の1時間あたりの平均消費電力が1000Wのストーブだと想定して計算します。あくまで目安とし、ご自宅で使用している電気ストーブに合わせて計算してください。
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した場合→約7,440円。

ホットカーペット
3畳用のホットカーペット(強)の1時間あたりの平均消費電力は約600W
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した場合→5,208円。

電気毛布
敷き布団タイプの(強)の1時間あたりの平均消費電力は約40W。
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した場合→297円。

こたつ
1時間あたりの平均消費電力は約600W
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した→約4,464円。

オイルヒーター
1時間あたりの平均消費電力は約1200W
電気代:1ヶ月に8時間使用した場合→約8,928円。

パネルヒーター
1時間あたりの平均消費電力は約500W
電気代:1ヶ月に毎日8時間使用した場合→約3,720円。

床暖房
床暖房は、大きく分けると電気式、温水式とありますがここでは、リフォームの際に導入しやすいタイプの『電気式のPTC方式のパナソニックYouほっと 100Vタイプ』でエアコンと同じく10帖の条件で計算しています。

電気式は温水式と比べてランニングコストが高くなる傾向にあります。また、導入費用は勘案しておりませんが、エアコンなどの製品と比べて導入費用が非常に高価となりますのでご留意ください。

条件:10畳用、1日8時間使用、あたたかめ(床温約30℃)の場合。
電気代:約8,400円

参考:床暖房システム:電気床暖房 フリーほっと 100Vタイプ/200Vタイプ

節電のポイント

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やはりお部屋全体など広範囲を暖めるもの、ヒーターやストーブなど火力が高くてすぐに温まるものは電気代が高くなるようです。
パネルヒーターや電気毛布など部分使いする暖房器具は電気代が低いことがわかります。

ではどうすれば暖房器具を効率良く使用できるのか、冬場の電気代を抑えるための具体的な節電テクニックを紹介します。

タイマーの活用

暖房器具にはタイマー機能が付いているものがあります。使用する予定の時間に合わせてタイマーをセットし、帰宅前に少しずつ部屋を温めておくことも節電に繋がりますし、逆に冬場は火事にも気をつけたいですから、寝る前の切り忘れ防止としても、あらかじめ使用時間を決めておくと良いでしょう。

重ね着や厚着の利用

暖房器具の使用を抑えるために、重ね着や厚着を活用しましょう。暖房器具を適度に使い、着るもので寒さ対策をすれば電気代を節約できます。
上着やヒートテックなどの温かいインナー、ひざ掛けを合わせて利用するとより効果的です。

適温設定

暖房器具の設定温度を適切に保つことも重要です。過剰な暖房は電気代を増加させる原因になりますので、適切な温度設定を心がけましょう。
先程の電気代の計算は1日8時間、強設定など比較的電気代のかかる状態で継続使用した場合の計算なので、もちろん室温が適温まで上がったあとは、設定温度を低くして緩やかに運転することで電気代の節約になります。

組み合わせて使う

それぞれの暖房器具は温める速度や、温め方の種類がそれぞれ違います。
たとえばエアコンだけで冷え切った部屋を1から温めようとすれば電気代が高くなるかもしれませんが、室温が低いうちは電気ストーブでピンポイントに温めて、部屋全体はエアコンの空気でゆっくり温めながら、適温になったところで電気ストーブを弱にする、など消費電力の高い暖房器具の使用時間を調整すると良いでしょう。
ほかにも、個人の部屋では消費電力の低いパネルヒーターを使用する、低めに設定したエアコンの空気で部屋の空気を温めながら、足元ではホットカーペットを使うなど、役割を分けて使用することで、効率よく節電をしましょう。

断熱対策の充実

冷暖房効果を最大限に引き出すためには、家の断熱性能は非常に重要です。暖房器具の使用頻度が減り、それに伴う電気代も削減できます。高い断熱効果をもつ断熱材のグラスウールの採用、高断熱サッシの採用、既築なら窓ガラスの遮熱コーティング後付二重窓カーテンを厚手のものにするだけでも変わりますので、効果的な断熱対策を検討しましょう。

おすすめの節電対策

最後に、冬場の快適な暖房を確保しつつも電気代を抑えるためのおすすめの
節電対策としては太陽光発電システムの導入です。
蓄電池おひさまエコキュートなど、太陽光発電と連携させる機器を導入すると、電気代の大きな削減につながります。
初期費用0円で導入できる太陽光発電のリースや、蓄電池の選び方、太陽光と連携するおひさまエコキュートについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

まとめ

お住まいの地域や、ご家庭によって適切な暖房の使い方は変わってきます。
リビングに家族が集まっている時間が多いなら、パネルヒーターなどを使うよりも、床暖房やエアコンを使用する、消費電力の高い暖房器具はつけっぱなしにするのではなく、使用時間を調整して必要な場面で活用するなど、ご自身の生活スタイルに合わせた暖房器具を組み合わせて賢く利用すれば、電気代を抑えられます。
冬場の電気代を気にせず快適な暖房を実現するために、ぜひこれらの情報を参考にしてみてください。

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